建設投資のコスト&品質管理
業務改善

Ⅰ.建設投資は失敗できない
あなたの会社が、新しい事業を行うために、事業所の建物を建設したり、賃借して改装したりすることがあります。
また、将来を見込んで、多額の資金で新本社を建設したり、又は支店・営業所を建設若しくは賃借して改装してオープンしたりということがあります。
そもそも、「建設投資」の意味は何でしょうか?
新しく事業を始めるからとか、社屋が古くなったからという直接的な理由はありますが、本質的には何でしょうか?
魅力的なデザインや機能を備えることは、そこを訪れるお客様が「いいお店だね!」「立派な本社ですね!」と思いを付与できることで信用力やブランド価値向上につながります。
そして、そこに働く従業員の働き甲斐やモチベ―ションアップにもつながります。ただ、建設投資はそれこそ年間売上規模の数10%かそれを超える場合もあり、その規模の投資にムダはできず、絶対に失敗は許されないものです。
Ⅱ.建設投資のコストと品質の最適化
建設投資は事業の投資の中でも極めて投資規模が大きく、一歩間違えば、社業を傾かせかねない一大事業といえます。
ところが、そのコスト管理やデザインや機能といった建物の品質管理が最適化されているか?といえば疑問符を付されることは多くあります。
何故でしょう?
よく家を新築する時に、工務店や大工さんに希望がうまく伝えられず、また勧められるままに追加工事をお願いしたら、結果として、最後何百万も追加請求がされたといった経験をされた方も少なくないと思います。
何故そうなるのか?簡単に言えば、自分はもちろん、回りに信頼できる建設のコストやデザイン・品質について客観的に判断できる人がいないからです。
そして、受注を狙う建設会社が、「学校の同級生」他何か「縁」をアピールしたり、地元のネットワークでつながり、ことば巧みに工事契約に至ると、高い見積を受けざるを得なくなりケースも多いものです。
Ⅲ.建設に詳しく信頼できる人を持つ
ある製造業の会社さんが、新しい製造ラインの機械を稼働させるために、新工場を建設する必要があり、工場建設を企画しようとしました。
前の工場を建設した建築業者が親身ではなく、苦い思いをしたことから、地元の大きな建設会社を探しました。
探して見つかった建設会社の役員が、たまたま自社の担当部長と同じ高校の同窓生であったことから、一社に企画設計から全て任せました。
ところが、最終見積が上がってきたら、予算額(30億円)を大きくオーバーしていました。
一社に任せていたために相場がわからず、最終見積が相場に比べて高いか安いかの判断基準がありませんでした。
そこで、人を介してCM事業(コンストラクションマネジメント)を行っている当社に見積診断の依頼がありました。
すると、現状のその見積は、その地区建設物価の相場からして1割(3億円)以上高いことが分かりました。
そのような、知り合いを信頼して依頼したのに、結果その思いを裏切られ、不信感を持った例がありました。
Ⅳ.建設投資のコスト&品質管理
建設投資は金額が大きく、また相場が変動するため、客観的に見積査定がしにくいと言えます。しかし、その事情が分かる専門家のアドバイスを受けられる体制があると良いです。
設計や工事の施工は、どうしてもそれぞれ一社もしくは同一社に頼むケースがあり、それゆえにコストも品質も依頼した会社の思うままになってしまうリスクがあります。
そこで必要なのが、「建設投資のセカンドオピニオン」です。当社も会員になっていますが、日本CM協会があります。
CMとは「コンストラクション・マネジメント」の略であり、“建設プロジェクトもコストや品質・デザインの目標達成のためにコストや品質の客観的なアドバイスを行う、発注者が「目指す建設」を実現する”ミッションの達成が目的です。
貴社の建設投資において設計者や施工者の専門的な言い回しの是非を判断するために第三者のCM業務をうまく活用する価値があります。