「医療サービスを例とした業務プロセスフローチャートの重要性」 経営コンサルティング
医療の現場をご存知でしょうか?例えば、脳梗塞など循環器系の急性期の入院患者を受け入れる病棟を考えます。1つのナースステーションで100名の入院患者の一人一人の病状に合わせて、薬を投与し、点滴を打ち、ナースコールでの急変に対応する必要があります。一人の入院患者の入院から退院・回復期病院への転院までの看護・投薬・検査・治療・手術などの各プロセスの各担当者が、その時点時点におけるプロセスを完全に実施することがmust(必須)です。そうでないと、生命が奪われるリスクを伴います。しかし、100名入院患者がいた時に全てのプロセスを「完全に」こなすことは実際には大変なことです。多くの病院では実害に至らない事故を「インシデントレポート」として報告義務を課し、それを以後の再発防止に生かしています。製造業や建設業以上に医療やサービス業は、終わったプロセスは取り返しがつかないのです。
つまり、医療・サービス業に関わらず、あらゆる業種で、業務プロセスの「完全性」は患者や顧客から求められる製品やサービスの品質を確保するための必須条件です。それは、同業他社以上に顧客に信頼されるポイントなのです。