Vコンサルタントブログ

最後は『人』

 あなたの会社が、「業績が上がらない」とか、「お客様からのクレームが多い」とか、「若手が育っていない」とか様々な悩みがあるとするならば、それらの問題点の改善に必要なものは何でしょうか?それには、まずは、「改善のしくみづくり」が必要です。

 

「業績が上がらない」ならば、業績不振の現状を調べ(現状把握)、問題点を発見した上、何が課題をはっきりさせます。(原因追及)そして、その課題をどのように解決すべきかを考えます。(対策立案)そしてその対策を実際に実行します。(対策実行)

 

これが、いわば問題解決のフローです。まずは、問題解決に向けて、以上の流れで実際に対策を打ってみるわけです。ところが、これで終わりではありません。現状に対する原因を調べ、課題を抽出し、その対策を立案して実行してもすぐにうまくいくことは」ほとんどありません。つまり、まずこのようにやったらうまくいくのではないかと仮説をたてて対策を実行しているわけです。これはいわば「トライアル」というものであり、「トライアル」というものは、うまくいくまで何度か繰り返す必要があります。そして、成果が確実に期待できるとの確証を得たら、それをやっと一つの仕組みとしてまとめていくわけです。これが「しくみづくり」というものです。

 

一通りのロジックをお話したので、イメージはわかるけれど、ぴんと来ないという方も多いと思います。実際の例を考えてみましょう。某社に「何とかしたい」と言われてコンサルティングに伺ったことがあります。その会社は6人の技術者を抱えて、土木工事をやっていました。金融機関から「これを作らないとお金は貸せない。」と言い渡されているため、経営改善計画書を作成していました。でも、その売上と経常利益を一定額確保する必要があります。これまでの自分たちのやり方ではどうしても、その目標が達成できませんでした。

 

  そこで、原因を調べたのです。①会社全体として、業績の中間チェックがない。(業績管理)→1年が終わって「しめてなんぼ」という集計の仕方になっていたために途中で売上や利益の積み増しができていなかった。②それぞれの工事の予算組みはするけれど、それぞれの工事担当者に任せきりで、工事単位で利益目標が不明確→実行予算(工事単位の利益計画)の不在(実行予算管理)、さらに③工事途中で工事の進捗度に合わせた「工事支払額」の多いか少ないかの把握がなく、使いすぎをとめることができていない。(出来高管理)などでした。

 

これは、単純に集計のしくみがないとか、実行予算の目標管理がない、そして出来高をチェックするしくみがないとかの課題が浮き彫りになったのです。そこまでわかれば、あとは簡単です。課題の裏返しとしての「対策立案(アクションプランづくり)」して、それを実行すればよいのです。

 

「改善のロジック」のイメージはわかったとは思いますが、「そんな簡単に行くの?」と思いませんか?実際、ここまではやり方がわかって、頭の整理がつけばできるのです。

でもうまくいくとは限りません。なぜなら、この「改善のロジック」のしくみを動かすのが「人」だからです。どんなにできるしくみだとしても最後は人がそれを動かします。

 

つまり、人が「一丁やったろう!」というマインドを持って取り組み、実際にしくみを動かせるように試行錯誤を繰り返す必要があるのです。そのマインドをいかに育てるかが問題解決のカギとなります。「改善のロジック」・・「最後は『人』」次第なのです。

以上

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