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営業ロールプレイング

 「いいか。この販売台数目標の達成は社長からの絶対命令だぞ!これが達成できなければ、ここに席はないと思えよ。」対面で向いあった営業社員達に向けて、営業本部長の怒号が響いたのでした。当社は、大手ブランド機器の地域販売代理店。今年度も最重点営業強化商品である省エネ機器の販売にあたって、厳しい販売台数ノルマが課せられています。大手ブランド代理店ということもあり、その信用力によりこれまで一定レベルの売上は確保できてきました。

 

 しかし、既得意客については一巡し、新規開拓を含め売上台数の拡大には苦戦を強いられています。その時、営業本部長がはっぱをかける営業会議に初めて臨席した私は、営業社員達の苦渋に満ちた表情に「真剣味」と同時に「悲壮感」を感じました。ご家庭向けに提案販売していくこの商品ですが、目標達成のために『気合を入れる』というのは、わかりますが、販売数向上のためにその営業トークや営業方法・提案方法について改善の余地を探して、それを自分なりに直していくことが求められるはずです。

 

 私が、まず気になったのは営業社員の皆さんは「当たり前のことがちゃんとできているだろうか?」ということでした。そうは言っても営業20年以上のベテラン揃い。営業一年生がするようなことをいきなりやれば、プライドを傷つけることになりかねません。ただ、今行っている方法が正しいと思い込まずに、現状を再点検することから始めてもらおうと考えたのです。まず、皆さんには対面で「怒られる」「押し付けられる」という印象を払しょくする意味を含め、テーブルを囲んで全員で向い合って座ってもらいました。そして、普段皆さんがどのようなメニューと手順で商品の営業を行っているのかを議長を決めて、グループディスカッションをしてもらいました。

 

 するとどうでしょう。ベテラン揃いなので、営業トークのメニューや手順はすらすら出てくるかと思いきや、なかなかまとまりません。30分ほどかけてようやくまとまったもののわかったことは、「それぞれが自己流で、決して定石通りに営業トークが展開できていない。」ということでした。つまり、とりわけ中小企業の多くの営業は基本「個人商店」であり、その人その人のそれぞれのやり方で成果を出そうというスタイルが主流で、営業の方法やスタイル改善などのPDCAがきちんと回っていないようです。

 

それがわかったところで、次はそれぞれの営業スタイルをご披露いただき、現状認識してもらうために「ロールプレイング」を行いました。「ロールプレイング」というのは、実際の営業場面などを想定して、役割分担をしてその役柄を演じ、営業トークや接客、場の雰囲気の作り方などの問題点を探るために寸劇を演じる訓練方法です。「ロールプレイング」を行い、一人5分ほど営業社員役を演じてもらい、お互いに率直な感想を述べ合ってもらったのです。

 

するとどうでしょう。プロの営業社員ですが、「途中で言葉がつまるもの」「緊張して笑顔が全くでないもの」「相手との会話のキャッチボールがなく、一方的にまくしたてているもの」「早口でペラペラ話すためにお客様が聞き取れないもの」さらには「肝心かなめの商品の説明に誤りがあったもの」までいました。

「ロールプレイング」を行うことで多くの課題が浮き彫りになりました。当たり前のことが意外とできていないことも確認できました。もっと基本的な接客マナーとしての笑顔や挨拶、アイコンタクト、身だしなみなどの基本的な点もベテランとはいえ、初心に帰るべきことも皆さんには理解いただけました。

 

 よくたまの演習で「ロールプレイング」を思い出したようにやっている会社を見かけます。営業方法を改善しようと考え、売上を確実に伸ばすためには、大上段に構えず、こまめにかつ定期的に「ロールプレイング」で営業方法を点検・改善し、さらに成功事例が共有できるようにブラッシュアップしていくことが成功の秘訣となります。「ロールプレイング」結構効きますよ、私もこれで目標達成をサポートし続けています。

以上